「トリガーポイント」とは引き金という意味の「トリガー」と、点という意味の「ポイント」から成る言葉で、「筋肉の痛みの引き金となる点」を指します。
トリガーポイントとは、痛みを引き起こす筋肉の“しこり”のことです。
トリガーポイント(筋肉のしこり)ができると、体の別の場所に痛みやしびれを発生させることがあります。
このようにトリガーポイントから広がる痛みを「関連痛」と呼びます。
この図の痛みは、決して神経痛なのではなく、臀部の筋肉の関連痛です。
痛みの原因となる筋肉は「筋肉は短くなる(短縮する)と痛みを発生させ、伸ばされる(伸張する)と楽になる」という原理を用いて探します。
患者さんに痛みの起こる姿勢(短縮姿勢)、反対に痛みが楽になる姿勢(伸張姿勢)をとってもらい分析します。
※筋肉は伸ばされたときに痛みが発生することもあります。これは筋肉の柔軟性・硬さが関係します。トリガーポイントを探すときは、筋肉を収縮させた時に起こる痛み(短縮時痛)で診ていきます。
鍼はトリガーポイントをピンポイントにとらえることができ、さらに目的の深さを調節できるという特徴があります。トリガーポイントは筋肉の中にできたコリに存在するのですが、このコリを解消させるには、その場所・深さを正確に捉え刺激することが重要です。特に皮膚と筋肉の間にある筋膜を刺激すると、筋肉を刺激するより高い鎮痛効果を期待できます。